チャートの裏側:この国を覆う不信の本質
新作が2本入り、既におなじみのタイトルが何本も並んでいる。いつものようなチャートではあるが、興行の中身は全く違う。ゴールデンウイーク(GW)興行が過ぎ、各作品とも一気に数字を落としている。新作も東京都内などで上映館がなく、本来の力が発揮できていない。 GWが終われば、興行は低調になるのが常だ。ただ、今年は4都府県に出た緊急事態宣言下の映画館の休業も、当然ながら響いている。新型コロナウイルスの感染拡大もある。強力な新作もない。この5月は、見込んだ興行収入の60~70%減となりそうな興行会社が多いと聞いた。 緊急事態宣言の延長と、愛知、福岡両県の追加により、さらに映画館は混乱、混迷の度合いを深...