「ミツバチと私」 性自認の悩み苦しみを美しい自然が優しく包み込む
夏のバカンスでフランスから、家族とともに祖母らが住むスペイン・バスク地方にやってきた、8歳のアイトール(ソフィア・オテロ)。自分の名前や洋服に抵抗感を示すなど男性としての性にもがき、心を閉ざしていた。母アネ(パトリシア・ロペス・アルナイス)はアイトールの苦悩を感じつつもどうしていいか分からない。一方、自身のキャリアの再生に踏み出そうと決意を新たにしていた。 性別に悩み、いら立ちさえ感じる子どもにどう接するかという家族の視点と変化を、無理なく丁寧に描写。母や祖母らの歩んできた人生も取り込み、物語に膨らみが加わった。「生まれ変わったら女の子に」という切実な言葉と、理解を示すアイトールの大叔母との...