なかむら ともや
1986年12月23日 生まれ
「ハケンアニメ!」(2022年)「ウェディング・ハイ」(2022年)
「中村倫也」記事件数
「ハケンアニメ!」(吉野耕平監督)は、最近劇場で見た映画のなかではピカイチのおもしろさだった。100人が見たら90人以上が「おもしろい!」と思うのではないだろうか。それくらいエンタメとしてよくできているのである。 「勝ち負けがすべてではない」エッセンス損ねずわかりやすく ストーリーはいたってシンプルでわかりやすい。春アニメの「覇権」をめぐって二つの作品が視聴率を競い合い、その過程でアニメ制作に携わる登場人物たちの思惑や葛藤がぶつかりあって、見どころのある人間ドラマを生み出していく。まさに王道の展開だ。随所にユーモアを挟んで緩急をつけつつ、「好き」を追求する人々の熱量を説得的に描...
伊藤弘了
2022.8.16
「こんなにたくさんの人が、作品づくりに関わっているんだよ」。幼稚園くらいの時だったと思う。アニメーション映画のエンドロールを見ながら、隣にいた母がつぶやいた。 それから私は、作品を鑑賞する際はエンドロールに注目するようになった。何が書かれているかわからない洋画でさえも、食い入るようにして見ていた。名前の数だけ人の思いが込められていると思うと、作品をよりいとおしく感じられたのだ。 泣きながら終電で帰った、制作進行のつらい日々 月日は流れ大学の卒業が近づき、職業選択を迫られた私は、「エンドロールの一部になりたい」という理由でアニメーション制作会社に入社。そして「制作進行職」...
きどみ
2022.6.16
アニメの新人監督、瞳(吉岡里帆)は念願のデビューを果たすが気合が空回りし、制作現場は重い空気に包まれる。瞳を起用したプロデューサーの行城(柄本佑)はビジネス最優先だ。そんな時、天才監督と呼ばれる王子(中村倫也)が復帰。彼の復活にかけるプロデューサーの香屋子(尾野真千子)は王子のわがままに振り回される。 アニメ業界を舞台にした「お仕事ドラマ」といった様相。どうアニメが制作されて、どんな苦労があるかがよく分かる。瞳がアニメ作りに向ける純粋な思いは、新人らしい熱っぽさにあふれている。行城の意向で宣伝活動に駆り出され、本来の仕事に専念できないもどかしさは、働く人なら誰もが共感するはずだ。 日本で作...
2022.5.20
欧州連合(EU)各国の最新の話題作、秀作を集めた「EUフィルムデーズ2023」が6月2日、東京・京橋の国立映画アーカイブで開幕する。日本未公開の作品を中心に、なかなか見ることができない国の最新作もそろえたヨーロッパ映画の大規模な特集上映だ。今年は開催20周年の節目となり、昨年に続きEU加盟全27カ国が参加。東京・京都・広島・福岡の4会場を巡回する。今回は昨年加盟候補国となったウクライナの「ルクセンブルク、ルクセンブルク」など2作品を特別上映するのも目玉の一つ。EU加盟前の国の作品を上映するのは極めて珍しい。 世界中の人たちに共通するテーマ 今回のコンセプトは「映画でつながる、ヨーロ...
鈴木隆
PR パンドラ
2023.5.31
彰人(中村倫也)と遥(関水渚)は、ウエディングプランナー中越(篠原涼子)に支えられ結婚式当日を迎えた。しかし、主賓のスピーチや新郎新婦のVTR製作、乾杯の発声など定番の演目に並々ならぬ情熱を燃やす上司らが暴走し、予定時間を大幅にオーバー。遥の元恋人(岩田剛典)や謎の男(向井理)も加わって披露宴は大混乱に。 結婚式で実際にありがちなトラブルを寄せ集めた群像コメディー。笑いのネタをきっちり回収したまとまりの良さはあるが、少し時代を後戻りして見せられている感覚が序盤からラストまで続き、古めかしさは拭えず。ドタバタはあっても、エピソードを1時間半ぐらいに絞り込んだらあまり気にならなかったかもしれない...
2022.3.17
かわぐちかいじの同名漫画を原作に実写映画化。「モーニング」(講談社)で連載された原作漫画は、累計発行部数3,200万部(紙・電子)を超えるヒット作品。日米共同で極秘裏に建造された日本初の原子力潜水艦の艦長・海江田四郎が、理想とする世界の実現へ向けて、原潜の乗員 76 人共に航海中に逃亡し、大胆なシナリオと、天才的な戦闘術で日米政府を翻弄するストーリーは、核戦争や国際政治、世界平和など、重厚なテーマを浮き彫りにし、多くのファンを生み出した。 映画化にあたっては、Amazonスタジオが劇場版製作を担当し、東宝が配給するという新しいスタイルが試される。制作は、映画「キングダム」シリーズや「銀魂」シ...
「虹色デイズ」(2018年)、「ヒノマルソウル 舞台裏の英雄たち」(2021年)、「野球部に花束を」(2022年)の飯塚健監督が、オリジナル脚本で、家族愛をコミカルに描いたエイリアンコメディ。主演は、映画、テレビ、舞台など幅広い活躍をみせる中村倫也。真田家四兄妹の次男・日出男として訳アリな宇宙人を演じる。しっかり者の長女・想乃役を演じるのは、映画やドラマに引っ張りだこの伊藤沙莉。真田家の親代わりの長男・夢二役は、お笑いコンビ「バナナマン」の日村勇紀。頼りない三男・詩文役は、幅広い役柄を演じ分ける柄本時生が演じる。 真田家の四兄妹の次男・日出男(中村倫也)は、人間の生態を調査するために、土星か...
辻村深月の小説を原作に、「覇権」=視聴率トップを目指すアニメ制作の現場を描く。新人監督の瞳(吉岡里帆)は張り切りすぎて、現場がギクシャクし始めた。ビジネス最優先のプロデューサー、行城(柄本佑)は無理な要求で瞳を振り回す。一方、同じクールで放送されるアニメを担当する天才監督、王子(中村倫也)は行方不明に。プロデューサーの香屋子(尾野真千子)は窮地に追い込まれた。...
ウエディングプランナー中越は、彰人と遥の担当となった。彰人と遥は式のスピーチや余興の段取りなどに頭を悩ませながら、準備を進めていく。当日、上司のスピーチは予定時間を大幅にオーバー、遥を奪還しようとする元恋人裕也や謎の男も登場して、披露宴は大混乱する。...